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2009年12月

2009年12月31日 (木)

(40) シークレット・ウィンドウ

【監督】デビッド・コープ
【出演】ジョニー・デップ、ジョン・タトゥーロ
【制作】2004年、アメリカ

スティーブン・キング原作ということで、超常現象的なホラーかと思って観ていると、特にそういうこともなく、話が展開する。

作家モート(ジョニー・デップ)のもとに、自分の作品を盗んだといいに来る男、ジョン・シューター(ジョン・タトゥーロ)が現れる。盗作の疑惑を晴らそうとするが、ことごとく証拠が失われる。このあたりまでは、普通のサスペンス映画である。
ところが終盤、実はシューターとはモートの別の人格で、シューターがやったとモートが考えていた放火や殺人は、実はモート自身がやっていたのだ、ということが明かされる。

本当はここで「そうだったのか! 」というカタルシスがあるはずなのだが、この映画ではそれがない。本来なら、「放火や殺人はシューターがやったんだよな。だけど何か変だな。」と観客が疑問を感じ、後半のどんでん返しで「そういうことだったのか、それで謎が解けた」と納得できることが重要なのだが、前半で、観ている側に特に腑に落ちない部分が印象に残ってないので、どんでん返しのシーンでも「そういう解釈なのか」というぐらいにしか感じることができないのだ。
それに、多重人格であることの表現も分かりにくい。一瞬、「もしかしてジョニー・デップが一人二役だったのか」などと、混乱させられた。謎解きはすっきりさせてくれないと。
それにしても、よくまあこんな分かりにくい映画を深夜枠ではないゴールデンタイムに放送したな。ジョニー・デップが出ていなければ、絶対この時間にはやってないだろう。

【5段階評価】2

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2009年12月30日 (水)

(39) バリー・リンドン

【監督】スタンリー・キューブリック
【出演】ライアン・オニール
【制作】1975年、アメリカ

レイモンド・バリーという男の激動の人生を描いた作品。第一部と第二部があり、途中にインターミッションのある大作。

随所に貴族同士の決闘のシーンが登場する。貴族でありながらなんとも原始的というか粗野な風習だが、展開に緊迫感を与えている。
最後は、バリーが継子に決闘を申し込まれる。バリーは継子に銃を向けず、潔く継子の銃弾を受ける。その銃弾のために片足を切断することになり、実母とともにイングランドを去る。

何を訴えたい作品なのかはよく分からないが、往時の貴族の生活ぶりなどがかいま見え、興味深い。また、何十年も前の作品であるにも関わらず、映像は色あせておらず、話の展開も古めかしくない。遠方まで広がる田園風景や、豪華な貴族の屋敷など、美しい映像が見所だと言える。

【5段階評価】3

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2009年12月29日 (火)

(38) ダイヤモンド・イン・パラダイス

【監督】ブレット・ラトナー
【出演】ピアース・ブロスナン、サルマ・ハエック
【制作】2004年、アメリカ

シリアスなサスペンスではなく、コメディタッチのアクション映画。

泥棒とFBIのユーモアあふれるやりとり、若干現実離れした人間関係。バハマのリゾートホテルや、客船の豪華な雰囲気も観ていて楽しい。
ラストシーンでは、見事にダイヤモンドを盗み取ったマックス(ピアース・ブロスナン)が、実は敵役のFBI捜査官スタン(ウッディ・ハレルソン)に行動を見破られており、まんまと盗んだダイヤを盗み返され、しかもスタンはマックスを逮捕するのではなく、自分自身がそれで大儲けしようとする、というどんでん返しがある。
そこではちょっと「おぉ、そう来たか」と思ったが、それ以外は、それほどハラハラドキドキするような展開は特になく、主人公は最後までかっこよくてすごいね、という話。

【5段階評価】3

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2009年12月28日 (月)

(37) M:I-2

【監督】ジョン・ウー
【出演】トム・クルーズ、リチャード・ロクスバーグ、ダグレイ・スコット
【制作】2000年、アメリカ

前作に比べるとストーリーにコクがなかった。

アクションシーンはジョン・ウーっぽいと言えばそうなのだが、「フェイス/オフ」にあったような緊迫感がなく、嘘くさい。例えば、バイク同士で向かい合って、ブオンブオン、ブオンブオン、Go! とか、殴り合いのシーンで、敵からナイフを奪い取っておきながら、それを投げ捨てて素手で向かっていったり、その割に最終的には撃ち殺してしまう。「ジェイソン・ボーン」シリーズのような、プロの殺し屋同士の容赦のない格闘とは違ったプロレスショー的嘘くささがあるのだ。
話も、前作に比べると一本調子。唯一のどんでん返しと言えば、おそらく、ヒュー(リチャード・ロクスバーグ)との格闘に敗れたイーサン(トム・クルーズ)が、アンブローズ(ダグレイ・スコット)の前に引きずり出されて撃ち殺されたと思いきや、実は殺されたのはイーサンの変装をさせられたヒューだった、というところなのだが、イーサンが引きずり出された時点で「あぁ、これは入れ替わってるな」と読めてしまう。
怪我した指の伏線がやっとここで生きるのだが、序盤の指の先を切るシーンも、何で切ったのか今ひとつ不可解(恐らくアンブローズのクレイジーさを示すためなのだろうけれども)なので、何となくご都合主義的な印象も。

スーパースター、トム・クルーズの映画だけに、多少辛めの見方になってしまっているかもしれないが、評価は3。

【5段階評価】3

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2009年12月27日 (日)

(36) 題名のない子守歌

【監督】ジュゼッペ・トルナトーレ
【出演】クセニア・ラパポルト
【制作】2006年、イタリア

ニュー・シネマ・パラダイスのジュゼッペ・トルナトーレ監督の作品ということで、若干の期待をもって観た。なかなかいい映画だった。

テーマは重く悲しいが、映像が美しく印象的。ラストシーンでは温かい気持ちにさせてくれた。主人公のイレーナの狙いが何なのか、最初は分からない。次第に、生き別れた娘のそばで暮らそうという純粋な思いが目的であると分かる。
しかし、娘だと思って近づいた子供は、実は自分の娘ではなかったことが判明。失意のまま投獄され、釈放されたときに、その娘(とははっきりとは示されてはいないが)が会いに来るというところで終わる。

クセニア・ラパポルトの悲しみを押し殺したような演技がよい。ただ、話の展開が遅めで、序盤は若干観ているのがつらかった。2回観ると評価が変わるかも知れない。

【5段階評価】3

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2009年12月26日 (土)

(35) デイズ・オブ・グローリー

【監督】ラシッド・ブシャール
【出演】ジャメル・ドゥブーズ
【制作】2006年、アルジェリア、フランス、ベルギー、モロッコ

第二次世界大戦中のフランス軍の戦いを扱った作品。ただし宿敵ドイツとの闘いがメインテーマではない。フランス軍におけるフランス人とフランス植民地人との間の差別がテーマである。

植民地出身の軍人たちは、足を踏み入れたこともない国を「祖国」と呼び、祖国フランスのために戦う。それ自体、相当なやるせなさを秘めているが、さらに、死を賭して戦っても、昇進で優遇されるのはフランス人のほうという不条理。昇進のみならず、食事や命の扱いまでも、そして、恩給にまでも差別の及んでいることが明かされる。

戦闘シーンは、それほど派手ではないが、リアルで見応えがある。テーマが日本人になじみがないので、ぐっとくるところは、やや少ないかも。
ちなみに、主演のジャメル・ドゥブーズは、少年隊のカッチャンの別名、というわけではないらしい。

【5段階評価】3

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2009年12月25日 (金)

(34) 老親

【監督】槙坪夛鶴子
【出演】萬田久子
【制作】2000年、日本

高齢者の介護を題材にした作品。

認知障害のある老人を扱った他の作品に比べると、本作に登場する老人は、介護される側ではありながら、比較的元気だし、エンディングもどこか溌剌としている。特に、主人公の隅田成子(萬田久子)が、夫の両親の介護を一人で引き受けるという困難な課題に直面し、不満を感じながらも、前向きに明るく対応している。親戚に嫌味を言われても、明るく受け流しており、見ていてそれほど陰鬱な気分にはならなかった。

【5段階評価】3

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2009年12月19日 (土)

(33) 7月4日に生まれて

【監督】オリバー・ストーン
【出演】トム・クルーズ
【制作】1989年、アメリカ

ベトナム戦争の体験を通じて反戦活動を行う実在の人物、ロン・コービックを題材とした作品。

主人公は、ベトナムで民間人を誤射し、混乱の中、仲間までも撃ち殺してしまう。自らも戦闘中に撃たれ、下半身不随の重傷を負うが、病院では冷遇され、帰国後も反戦ムードの高まりから、帰還兵が無条件に英雄扱いされる時代ではなくなっていた。
次第に自暴自棄になり、自堕落な生活を送るが、仲間との喧嘩をきっかけに立ち直り、誤射で死なせた部下の親に、自分が殺したと告白に行く。そのときの若くして未亡人となった部下の妻の「私は許さないが、神はあなたを許すでしょう」という言葉、そして母親の「ずっとつらかったのね」という慰めの言葉には、ぐっとくるものがあった。

全体的には暗い陰惨な映画なので、評価は4としなかったが、トム・クルーズの演技はすごい。自らの髪の毛を抜いて主人公の薄くなった頭を表現したという逸話は有名。ちなみに、アメリカの国旗が空の光を通しながらはためくシーンがあり、これは「プライベート・ライアン」の冒頭と全く同じだった。本作へのオマージュなのかな。本作を観ていた人は、「プライベート・ライアン」の冒頭シーンを観て、このベトナム戦争の残酷なシーンが頭をよぎっていたのかもしれない。

【5段階評価】3

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2009年12月17日 (木)

(32) 太平洋ひとりぼっち

【監督】市川崑
【出演】石原裕次郎
【制作】1963年、日本

一度は聞いたことのあるタイトルだし、観てみた。黙々と航海の映像が続くかというとそうではなく、出発前の人々とのやりとりが、堀江謙一(石原裕次郎)の記憶として挿入されつつ、話が進んでいく。

映画は割と事実に忠実というか、波にもまれるシーンは何度も出てくるが、食料が全滅してみたり、計測機器が使用不能になったりといった、絶望的な状況にはなるようなスペクタクルはない。最後も、気づけばアメリカに着いてました、みたいな感じで終わる。

昔の映画はだいたいこういうものなんだろうけど、どうも、石原裕次郎の演技というか台詞回しが、棒読みっぽく感じられる。

【5段階評価】2

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2009年12月16日 (水)

(31) 戒厳令

【監督】コスタ・ガブラス
【出演】イブ・モンタン
【制作】1973年、フランス、イタリア

オープニングが多少、緊迫した雰囲気をただよわせており、期待させられたので見てみたが、作品の背景がよく分からず、退屈だった。拷問のシーンや反乱分子の虐殺シーンなど、ところどころに刺激的な映像はあるのだが。

【5段階評価】2

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2009年12月15日 (火)

(30) グリマーマン

【監督】ジョン・グレイ
【出演】スティーブン・セガール
【制作】1996年、アメリカ

B級アクション映画スターというイメージが強いスティーブン・セガール。本作は、サイコスリラー的な要素を取り入れ、ストーリーに若干、魅力を持たせている。ドーンと来るような心理的な演出があるわけではないが、最後まで楽しめる映画だった。アクションシーンもよくできていたし。

ジャッキー・チェンだって、元はB級映画スターだったと思うけれど、いまやすっかり大物。それに比べると、スティーブン・セガールって、なんか不遇だな。見た目のインパクトが強すぎて、主役しかできないところが逆に、活躍の幅を狭めているのかもしれない。

【5段階評価】4

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2009年12月14日 (月)

(29) 茄子 アンダルシアの夏

【監督】高坂希太郎
【出演】大泉洋(声)
【制作】2003年、日本

短い。話は大して面白くないし、映像的に新しいわけでもない。

何だったんだろうか。

【5段階評価】2

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2009年12月13日 (日)

M-1 2009

今年もやってきたM-1の季節。

過去、サンドウィッチマンやナイツ、オードリーの活躍を予見していた自分としては、今年も優勝、いや最終決戦に残る3組は当ててみたいところ。

まず決勝進出の各組を見てみよう。

■ナイツ

ナイツは一昨年から去年が旬だった。一昨年の敗者復活で見せた、

「スカトロスマップ」「ぜってぇビストロだよいいかげんにしろ田舎帰れこの野郎」

「亀井静香と結婚しまして」「またおっさんじゃねぇか、工藤静香だよ。一大スキャンダルだよ。」

という鋭いツッコミには、実は単なるダジャレの連発である塙のボケを盛り上げる勢いがあった。

ただ、そろそろ、このスタイルは限界かな。見飽きてしまった。
また、トップバッターというのもハンディだ。
いっそ、昔やっていたプロ野球ネタなんかのほうが受けるのではないかという気がする。

もう一つ気になるのは、塙自身の性格なので仕方ないのだろうが、漫才後の講評での審査員に対する鼻につく受け答え。審査される側でありながらあまりにも偉そうで、審査員の心証を損ねる可能性がある。
去年は「何も考えずにボケてるわけじゃないんで」とか語っちゃって、案の定、最終決戦では一票も入らなかった。

■南海キャンディーズ

今年、漫才をしているところを見たことがないので何とも言えないが、個人的には、2005年のダダスベリの最低得点が、正当な評価だろうという気がする。
確かに、山ちゃんのツッコミの言葉選びには独特のセンスがある。ただ、あのセンスが光るのはアドリブのときだ。よくそのツッコミの発想が出たな、というところに笑いがある。

アドリブが魅力である点は、しずちゃんのボケについても同様だ。
何をしでかすか分からない怪しい魅力が彼女の笑いの源泉だが、これも、あらかじめ用意された漫才のネタとして見せられると、制御不能なしずちゃんと、それに振り回される山ちゃんという構図が、最高の形では表現されないのである。

しずちゃんは、今年も女性司会者をいじるのだろうか。
あれをやったら冷えた笑いが起きておしまいだろう。

■東京ダイナマイト

彼らについても、今年、漫才をしているところを見たことがないので何とも言えない。
だが、2004年のタクシーネタは好きだったし、M-1ではやっていないが、ボケとエクササイズネタも秀逸。松田が健康器具の上で激しいアクションをしたのち「効果は未知数! 」とハイテンションでボケ、「未知数なのかよ」とハチミツ次郎がニコニコしながら冷静につっこむスタイルは、他にない魅力。ダークホースではあるが、優勝の可能性はあると思う。

課題は、松田のボケが羽目を外しすぎて、会場がついて行けなくなること。
ライブでやるようなぶっとんだネタに走ると、審査員も基本的にオーソドックスな笑いを評価するだろうし、点がつかないだろう。

■ハリセンボン

安定感はある。キャラ芸のようでいて、しゃべりもしっかりしているので、安心して見られる。
ただ、あまり大爆笑した記憶はない。2007年の「ドーンタッチミー」はけっこう好きだったけど。
笑いの基本が、はるかが春菜の身体的特徴をいじって、「角野卓造じゃねぇよ」的に突っ込むというパターンなので、この繰り返しだとちょっと飽きてくる。
また、やはり、女性であるのはハンディだ。男同士の「もしかしてホントに怒ってる? 」というのの一歩手前のようなおかしさに比べると、女性のはやっぱりフィクションの言葉遊びのように見えてしまう。
上沼恵美子が審査員として言っていた、女性がやると下品になってしまう、というのは、本人ならではの述懐だなと思う。

■笑い飯

彼らの旬も、2003年の奈良県立歴史民俗博物館なんだよな。
当時は、哲夫の子供じみたボケと大人げないツッコミ、西田の何を考えているのか分からないが何か面白いことを言ってやるぞという怪しい「たくらみ顔」が大きな魅力だったのだが、最近は特に西田の返しに怪しさがなくなってしまって、普通の漫才師になってしまった感がある。2005年が最大のチャンスだったが、最終決戦であえてマリリン・モンローネタを持ってきた結果、ブラマヨに優勝をさらわれた。

ただ、彼らにとって、今年は有利な気がする。

まず、全体的に小粒である。強烈な優勝候補がいない。
次に、笑い飯はレッドカーペット、エンタ、オンエアバトルといったポピュラーなネタ見せ番組での露出が少ないので、観客にとっては新鮮に映る可能性がある。

もう一つ、最近のM-1では、観ている側に、単に面白い漫才師を選ぶだけではなく、感動的なドラマが欲しいという潜在的な期待がある。その典型が、敗者復活からの優勝を成し遂げたサンドウィッチマンだ。
サンドウィッチマンがすごかったのは、どうみてもその筋の風貌をしたおっさんが、「このアンケート、なにで知りましたか」「お前だよ! 今お前から聞いたわ、お前って書いとけお前って! 」とまじめにツッコむという構図の新鮮さで、会場を一気に味方に付けたところだった。

その点、今年の大きなトピックは、これまで初回を除いて全てのM-1決勝に出場していながら、一度も優勝できなかったコンビが、念願の優勝にかけるというドラマの存在である。
番組として、この部分を大いに取り上げれば、会場が「優勝させてやりたい」と思う可能性がある。今年は例年に比べるとネタ見せの順番もいい。

出鼻に「優勝候補でーす」と言って会場を冷やしてしまったあの失態と、一時期やっていた、相手の動きに自分の動きを足して繰り返す、マリリン・モンローやロボットのネタを封印し、ひたむきに、2003年当時のやんちゃで怪しい笑い飯流Wボケ漫才ができれば、感動の優勝の可能性がある。

■ハライチ

なんでハライチが決勝進出?

1分ネタですら持たせるのがギリギリなのに、よく4分の尺で上がって来られたな。どんなネタをやったんだ。
去年のザ・パンチ同様、全く期待していないし、頼むから決勝に残らないでほしい。

■モンスターエンジン

潜在的な魅力はあると思うのだが、正直、それほど好きなタイプではない。神々のコントも微妙だし、レッドカーペットのゴッドハンド洋一も、もういいよっていう。
去年のM-1の漫才ネタはまあまあよかったとは思うが、彼らよりは、オジン・オズボーンの方が好きだ。

■パンクブーブー

ボケの質がけっこう高く、ツッコミの声質も聞いてて心地いい。全盛期のタイムマシーン3号を彷彿とさせる。

決勝進出8組の中では一番安心して楽しめそうなコンビだ。普通に考えれば優勝候補なのだが、ぱっとしない感がある。なんというか、小粒なのだ。

また、いわゆるネタ見せ番組での露出が多く、漫才ネタを目にする機会が多いので、観客が「ああこのネタ見た」となってしまうと爆笑が来ない恐れがある。

「お前、ローソンの店員やって」
「ローソンの制服じゃねーよ、おしゃれジャケット! 」

で会場が沸けば、チャンスあり。

■敗者復活組

一押しはハイキングウォーキング。個人的には磁石とか好きだが、あまりにも華がない。

○ハイキングウォーキング
顔芸、キモ芸に目が行きがちだが、シャベリの実力はある。

「かしこ、かしこまりましたかしこ! 」「かしこかしこうるせぇよ! 」
「そうなっちゃいます? 」「そうなっちゃうよ」

は、会場でも十分ウケると思う。

相方を無視して一方的にボケるスタイルは、2003年のアンタッチャブルの、

「おれ絶対受験無理だよー、だって受けてねぇも~ん! 」
「じゃあねぇよ! 受けてるバージョンでお送りしましょってなもんですよ! 」

の勢いに近いものを感じる。

○磁石
見た目は大人しいが、ボケの質が高い。

○タイムマシーン3号
ちょっと旬を過ぎたかな。

○我が家
得意ネタで行けばけっこう笑えるかも。ただ、M-1は基本的に下ネタなしだからな。

■最終決戦

というわけで、最終決戦の予想を次のようにしておこう。

・笑い飯
・東京ダイナマイト
・ハイキングウォーキング

(次点)
・パンクブーブー

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(28) イン・グッド・カンパニー

【監督】ポール・ワイツ
【出演】デニス・クエイド、トファー・グレイス、スカーレット・ヨハンソン
【制作】2004年、アメリカ

自分の会社が買収される中年男が主人公。

自分よりはるかに年下の若者がもとの自分のポストについて上司になるわ、愛娘がその若者と恋に落ちるわ、とすったもんだがあるが、二人は意気投合し、大きな仕事をものにする。最終的には再度、買収され、若者はクビになり、男はもとのポストに戻る。

スカーレット・ヨハンソンが出ていたのでついつい見てしまった。まあ、話はそれなりに面白かったが、とりたててなんてことはない映画。

【5段階評価】3

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2009年12月 8日 (火)

(27) ボーン・アルティメイタム

【監督】ポール・グリーングラス
【出演】マット・デイモン、ジュリア・スタイルズ
【制作】2007年、アメリカ

シリーズ3作目。トレッドストーン計画で暗殺者として育て上げられた元CIA諜報員、ジェイソン・ボーン(マット・デイモン)が、自らに降りかかる危機をはねのけながら、失った記憶を取り戻していく過程を描くアクション・ムービー。

アクションシーンの迫力と緊迫感がすごい。
どこにでもいるような、普通の暮らしをしているとしか見えないような兄ちゃんが、電話一本受ければプロの暗殺者となり、淡々と仕事をこなす。もしかすると、本当にこういうい人達が世界中にいるのだろうかと、思わず見入ってしまう。

冒頭、知ってはいけない情報を得てしまった新聞記者ロスが、駅で命を狙われる。ジェイソン・ボーンが彼を助けようとして携帯電話で行動を指示するが、おびえたロスは、指示を無視して隠れていた通路から外に飛び出してしまう。その瞬間、一瞬にして暗殺者に脳天を打ち抜かれ、即死する。このシーンで観客は「暗殺者すげぇ」という印象を強く持ち、だからこそ、こんな奴らと対等以上の闘いをするジェイソン・ボーンはもっとすげぇ、と感じることができるのだ。
アクションシーンでは飛び道具も登場するが、銃が使えなくなると、生身の体同士の戦いになる。これもプロレスショーみたいなのんびりした殴りあいではない。相手の息の根を止めるという目的に最短で向かう無駄と容赦のない戦いの迫力に圧倒される。
ラストで、彼を守ろうとしていた女性、ニッキー・パーソンズ(ジュリア・スタイルズ)が、ジェイソン・ボーンがビルから落ちるも遺体は未発見というニュースを聞いて、ニヤリとするシーンも、何とも言えずいい。

マット・デイモンを映画で最初に観たのは、おそらく「プライベート・ライアン」。このときは映画のタイトルになっている重要な役ではありながらも、役どころとしては、戦争におびえる若者という、ちょい役と言ってもよい役回りだった。
本作では、主役中の主役。とにかくかっこいい映画だ。

【5段階評価】5

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2009年12月 5日 (土)

(26) 裏切り者

【監督】ジェームズ・グレイ
【出演】マーク・ウォールバーグ、ホアキン・フェニックス、シャーリーズ・セロン
【制作】2000年、アメリカ

汚職を題材にしたシリアスな作品。

殺人の濡れ衣を着せられた主人公、レオ(マーク・ウォールバーグ)が、病に伏せる母親を案じながら、逃亡生活の中で真実の告発の機会をうかがう。最後は、自らの関わった裏工作の全容を暴露する決意をし、関わっていた人の名を公表する。その後、吹っ切れたような顔で電車に乗っているシーンで終わる。

ただ、何となく腑に落ちない。
まず、操車場の主任を仲間のウィリー(ホアキン・フェニックス)が刺し殺すのだが、まずこれが安易に映る。そんなことで殺すか、という感じ。
そして、レオは殺人犯の濡れ衣を晴らし、最後は裏社会の実態を暴いてすがすがしい顔をしているが、そもそも、濡れ衣っていうのは、無実の罪をかぶせられるからこそ、濡れ衣なのであって、そう考えるとレオは、自ら裏の汚い仕事に足を踏み入れてたし、しかも警官を棒で殴って昏倒させて現場を逃亡しており、殺人こそしてはいないが、全然無実の罪を着せられた訳ではない。
なので、観ている側としても、濡れ衣を着せられなくてよかったね、とか、悪者を一網打尽にして痛快だね、という気持ちになれない。何か一人だけいいものになって満足してないか、という感じなのだ。
まあ、あまりにも主人公が清廉潔白で、悪いことは絶対にしないし、お金などには興味はないというハリウッド映画的な設定も、非現実的すぎてしらけるかもしれないので、なかなか難しいところではあるけど。

【5段階評価】3

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2009年12月 4日 (金)

(25) わたしのグランパ

【監督】東陽一
【出演】石原さとみ、菅原文太
【制作】2003年、日本

刑務所帰りの祖父と孫娘の成長を描いた作品。原作は筒井康隆。

菅原文太がどう好々爺を演じるのかと思ったが、思いっきり任侠風だった。非行少年集団に絡まれたり、ヤクザとの確執があったりと、観ていて飽きない映画ではある。

菅原文太の魅力もさることながら、なんと言っても珠子役の石原さとみが超かわいい。よくこんなかわいい子を見つけるよな。13歳の中学1年生役だが、撮影当時の当人は、恐らく15-16歳なので、中1とは思えない色香がすでにある。もちろん、その辺の15-16歳ではありえない色香なのだが。
クライマックスシーンでは、珠子がヤクザに誘拐される。
チンピラの一人が珠子に欲情し、車の中ですりよって匂いをかいだり、椅子に縛り付けるときにスカートの中に手を忍ばせたり、挙げ句の果てには、謙三らがヤクザのアジトに銃撃してきたとき、やけくそになって珠子を押し倒して抱きついたりする。
普通の映画だと、誘拐・監禁された女性は、どれだけきれいな人でも、男どもにいやらしいことをされることはない。現実の世界ではそんなに甘くはなかったりするのだろうけれども、そこはお約束である。
しかしこの映画では、石原さとみという箱入りの新人女優を使っていながら、あえて、この部分を描いている。そして、その結果、何が起きるかというと・・・。突如、珠子が椅子に乗ったまま宙に浮くのだ。
これは何なのだろう。あくまで五代謙三の真っ正直な生き様と度胸で、難局を乗り越えていくという話のはずが、突然、超常現象である。
これが筒井康隆だ、ということなのかもしれないが、蛇足としか思えなかった。結局最後まで、この部分は他のシーンとは関わらないものだった。

【5段階評価】3

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2009年12月 3日 (木)

(24) 長い散歩

【監督】奥田瑛二
【出演】緒形拳、高岡早紀、松田翔太
【制作】2006年、日本

ストーリーとしては、家族を大事にすることのできなかった年老いた男が、妻の亡くなった後、隣家で虐待を受けている幼い子どもを助け、旅に出るという話。

年老いた男、松太郎を緒形拳が演じている。バリカンで頭を丸めるシーンは、ちょっとインパクトがあるが、演技は全体的に控えめ。
一方、高岡早紀演じる隣家の母親が娘を虐待するシーンは迫力がある。こういう親が本当にいるのかなと思うと、やるせない。

話に分かりにくい点はなく、さほど退屈せず見ることができたが、全体的な印象としては、なんでこういう映画を作りたくなったのかなぁという感じ。
最後、警察署の前で松太郎が泣くシーンは、ちょっとグッとくるものがあったけど、結局、何が言いたかったんだったんでしょうね、というのが正直な感想。松田翔太演じる青年・ワタルが、途中で自らの頭を拳銃で撃ち抜いて自殺するのも、話にどう関係あるのか、よく分からない。タイトルも、これが散歩か・・・という。

【5段階評価】3

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2009年12月 2日 (水)

(23) さらば愛しき女よ

【監督】ディック・リチャーズ
【出演】ロバート・ミッチャム、シャーロット・ランプリング
【制作】1975年、アメリカ

探偵小説を映画にしたら、登場人物が次々出てくるあわただしい脚本になったという感じ。

なぜ7人もの殺人が起きたのか、なぜマーロウが容疑者になったのか、という謎が最初に提示され、事件の前に遡って物語が展開するのだが、謎をじっくり考える間もなく、あっさりと人が死ぬ。最初の殺人など、そんなんで殺すなよ、という感じだし、全体的に簡単に人を殺しすぎ。
次々と話が進むのだが、小説と違って、戻って読むことができないので、結局、何がなんだか分からないまま、要するに大男マロイに依頼され、フィリップ・マーロウが探していたベルマは、実はすでに会っていたグレイル夫人だったというオチ。どんでん返しというほどのスペクタクルもなく、映画は終わってしまった。

せめてもの見所と言えば、「メン・イン・ブラック」の中で、エイリアンとして監視されていることで有名なシルベスター・スタローン(そうじゃないか)が、ちょい役で出演しているところかもしれない。役どころとしては、女主人が怒って若い娘に当たったのにキレて女主人を射殺する若者。この女主人が殺されるのも、非常に安易だ。

【5段階評価】2

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2009年12月 1日 (火)

(22) イカとクジラ

【監督】ノア・バームバック
【出演】ジェフ・ダニエルズ、ローラ・リニー、ジェス・アイゼンバーグ、オーウェン・クライン
【制作】2005年、アメリカ

離婚した夫婦と、その間で翻弄される兄弟。父親が教え子と関係を持つさまを眺める兄、自慰行為に走る弟、家にテニスコーチを連れ込む母親。

最後はどうなるのだろうと思っていたら、何も起きずに終わった。
意味不明。短い映画でよかった。長くてこのエンディングだったら、怒りが湧いたかもしれない。たまにある、「時間を返せ」っていう映画。

ラストに登場するクジラとダイオウイカ。タイトルでもあるこの2種類の生物。何かの暗示のつもりなのだろうが、はっきりとは分からない。この手の、分からないのは見るほうの見る目がないからと言わんばかりの演出は、好きではない。想像してやるのも癪なので、何も書かない。
「評価1の映画」のカテゴリーを使うことはない(だって、評価1だったら、そもそも最後まで観ないので記事も書かない)と思っていたので、この評価は自分でも意外だ。

【5段階評価】1

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