(40) シークレット・ウィンドウ
【監督】デビッド・コープ
【出演】ジョニー・デップ、ジョン・タトゥーロ
【制作】2004年、アメリカ
スティーブン・キング原作ということで、超常現象的なホラーかと思って観ていると、特にそういうこともなく、話が展開する。
作家モート(ジョニー・デップ)のもとに、自分の作品を盗んだといいに来る男、ジョン・シューター(ジョン・タトゥーロ)が現れる。盗作の疑惑を晴らそうとするが、ことごとく証拠が失われる。このあたりまでは、普通のサスペンス映画である。
ところが終盤、実はシューターとはモートの別の人格で、シューターがやったとモートが考えていた放火や殺人は、実はモート自身がやっていたのだ、ということが明かされる。
本当はここで「そうだったのか! 」というカタルシスがあるはずなのだが、この映画ではそれがない。本来なら、「放火や殺人はシューターがやったんだよな。だけど何か変だな。」と観客が疑問を感じ、後半のどんでん返しで「そういうことだったのか、それで謎が解けた」と納得できることが重要なのだが、前半で、観ている側に特に腑に落ちない部分が印象に残ってないので、どんでん返しのシーンでも「そういう解釈なのか」というぐらいにしか感じることができないのだ。
それに、多重人格であることの表現も分かりにくい。一瞬、「もしかしてジョニー・デップが一人二役だったのか」などと、混乱させられた。謎解きはすっきりさせてくれないと。
それにしても、よくまあこんな分かりにくい映画を深夜枠ではないゴールデンタイムに放送したな。ジョニー・デップが出ていなければ、絶対この時間にはやってないだろう。
【5段階評価】2
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