評価2の映画

2019年6月10日 (月)

(1900) 忍びの国

【監督】中村義洋
【出演】大野智、鈴木亮平、石原さとみ、知念侑李、伊勢谷友介
【制作】2017年、日本

和田竜の歴史小説を実写映画化した作品。伊賀に攻め込む圧倒的な数の織田の軍勢に、忍者が立ち向かう。

伊賀の忍者、無門(大野智)は伊賀一の腕が立つ忍者。お国(石原さとみ)という美しい娘を妻にするため、金に執着し、報酬目当てで動く忍者だった。「川」という二本線の間に立った二人が一対一で闘う勝負で、無門に弟(満島真之介)をあっさりと殺されてしまった下山平兵衛(鈴木亮平)は、非情な父親(でんでん)と無門を恨む。
伊賀の十二家評定衆は平兵衛を遣わせ、伊勢にいる織田の軍勢に忠誠を誓うふりをして裏切り、そのため平兵衛は織田家に捕らわれる。織田家の織田信雄(知念侑李)は大弓使いの日置大膳(伊勢谷友介)らと伊賀に攻め入る。無門はお国を連れて京都に逃げようとするが、お国が無門の卑怯さを責めたため、無門は手に入れた高価な茶入れを仲間の忍者に示して相手の首を取った者に褒美を取らすと宣言すると、きびすを返して伊賀軍に加勢。織田信雄を追い詰める、割って入った大膳の両手に大けがを負わせるが、信雄の放った大弓の矢で吹き飛ばされる。
織田信雄は城に戻るが、無門は仲間を連れて城に忍び込んでいた。そこに平兵衛が現れ、二人は「川」で対決し、激しい斬り合いの末、無門が勝利する。無門は信雄を殺さず、城を後にする。
伊賀の十二家評定衆の策略によって平兵衛が犠牲になったことを知った無門は、伊賀の陣地に戻ると、評定衆の一人を殺害。十二家評定衆の首領、百地三太夫(立川談春)が無門を殺した者に褒美を出すと言ったため、周囲の忍者が一斉に無門を狙う。そこに、お国が茶入れを高く手に掲げて現れ、無門を殺したら茶入れを割ると叫ぶ。忍者達は容赦なくお国に吹き矢を吹き付ける。無門は必死でお国に飛びつき、背中に吹き矢を受けながらもお国をかばおうとするが、吹き矢の何本かがお国に突き刺さってしまう。お国は吹き矢の毒で死亡。無門は自ら茶入れを叩き割ると、お国の亡骸を抱えて陣地を後にする。やがて伊賀には織田の大軍勢が攻め込み、伊賀は滅びる。無門は少年を弟子として育てながら、今も戦いの中に身を置くのだった。

嵐の大野智が主演で、激しいアクションシーンに挑むことが話題の作品だったわけだが、始めは三枚目キャラでコミカルなアクションを見せていた主人公が、後半に行くにつれてどんどんシリアスになり、最後は悲劇的な終わり方。観る者はどう感動すればいいか分からない、という中途半端さを感じさせる作品だった。忍者のアクションシーンも、CGだの合成などが遣われすぎていて、生身のアクションの感動が薄い。クライマックスの無門と平兵衛の一騎打ちのシーンも、撮影は大変だっただろうことは分かるが、カット割りが多過ぎるのと、これまでに撮影技術を駆使しまくっていることが分かっているので、「このシーンも編集つなぎまくりで作ったんだろうな」と思えてしまい、今ひとつ没入できないのだった。

【5段階評価】2

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2019年5月11日 (土)

(1882) レッド・オクトーバーを追え

【監督】ジョン・マクティアナン
【出演】ショーン・コネリー、アレック・ボールドウィン、サム・ニール
【制作】1990年、アメリカ

アメリカに亡命しようとするソ連原潜の運命を描いた作品。

ソ連の原子力潜水艦、レッド・オクトーバーの艦長、マルコ・ラミウス(ショーン・コネリー)は、仲間を率いて原潜ごとアメリカに亡命する作戦を遂行。レッド・オクトーバーは、キャタピラーを使って無音で動く機能を持っていたが、内部の反乱者がキャタピラーを故障させたため、ラミウスはスクリュー航行を余儀なくされ、それを関知したソ連原潜から魚雷攻撃を受ける。艦はそれを回避する。アメリカCIAのジャック・ライアン(アレック・ボールドウィン)は、ラミウスが亡命をもくろんでいることを察知し、小型潜水艇で彼らに接触。内部にいた反乱者はコックだった。彼の妨害を食い止めたライアンはラミウスとともに米国内に入ることに成功するのだった。

潜水艦の性能や戦闘技術をしっかりと描きながら、亡命の成否を巡る人間同士のやりとりにも焦点を当てた意欲的な作品。今観ると、特撮がややしょぼいのが残念。相変わらずアメリカ映画は、ロシア人にも英語を話させるのだった。

【5段階評価】2

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2019年5月 6日 (月)

(1877) 名探偵コナン ゼロの執行人

【監督】立川譲
【出演】高山みなみ(声)、古谷徹(声)、山崎和佳奈(声)、小山力也(声)、川島得愛(声)、上戸彩(声)
【制作】2018年、日本

名探偵コナンシリーズ第22作。サミット開催会場で起きた爆発事件を発端にした謎にコナンが挑む。

サミット会場となった東京湾の統合型リゾート施設で爆破事故が起きる。現場から毛利小五郎(小山力也)の指紋が検出され、彼は逮捕されてしまう。江戸川コナン(高山みなみ)は公安の関係者である安室透(古谷徹)らが仕組んだのでは、と疑い、二人は対立する。小五郎の取り調べを行った東京地検公安部の日下部誠(川島得愛)は、上司の岩井(冨永みーな)にさらなる調査の必要を説くが、岩井は警視庁公安部のいいなりのまま、強引に小五郎の起訴を決める。橘境子(上戸彩)という女性弁護士が小五郎の弁護を担当することになったが、コナンは彼女が公安側と通じていることを疑う。
爆破事故はIoT電子ジャーの遠隔操作によるもので、小五郎の不起訴が決まる。都内で次々とネット接続している電子機器の爆発事故が起きる。コナンと安室は、日下部が、警察に恨みを持ち、地球に帰還中の宇宙探査機「はくちょう」を不正操作により警視庁に落下させようとしていることに気づく。日下部は、自分の協力者だった羽場二三一(博多大吉)が公安の取り調べによって自殺に追い込まれたことを恨み、犯行に及んでいた。しかし、羽場は死んでおらず、安室が、羽場が公安と縁が切れるよう、死んだことにしていたのだった。阿笠博士(緒方賢一)と少年探偵団の協力により、警視庁に向かって落下してくる探査機に、爆弾を積んだドローンを接近させ、爆破により進路を変えることに成功するが、今度はそれが、毛利蘭(山崎和佳奈)らが待避しているカジノタワーに落下しそうになる。安室はコナンを乗せて車を近くのビルからダイブさせ、コナンがサッカーボールを使ってさらに進路を変え、カジノタワーへの激突を防ぐ。一連の騒動は終わりを告げるのだった。

アニメだから何でもありとはいえ、およそ現実的とは思えないアクション。謎解きにもさしたる魅力はない。子供向けにしてはストーリーが難解だし、大人向けにしては現実味がない。それでも大ヒットするコナンシリーズ。声優の話題性などもあるのかもしれないが、昔の方が面白かったと思うのは自分だけだろうか。

【5段階評価】2

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2019年5月 2日 (木)

(1874) バーニング・クロス

【監督】ロブ・コーエン
【出演】タイラー・ペリー、エドワード・バーンズ、マシュー・フォックス、カルメン・イジョゴ、ジャン・レノ
【制作】2012年、アメリカ

凶悪非道な殺し屋に妻を殺された刑事の復讐劇を描いた作品。

犯罪心理の博士号を持つ刑事、アレックス・クロス(タイラー・ペリー)は、愛する妻マリア(カルメン・イジョゴ)から妊娠の報せを受け、喜ぶ。相棒のトミー(エドワード・バーンズ)は同僚の女性刑事、モニカ(レイチェル・ニコルズ)と恋人同士で、クロスから半分からかわれていた。二人は、富豪の家で起きた殺人事件の現場に向かう。そこには、指を切り落とされたファン・ヤオ(ステファニー・ジェイコブセン)の死体と、ボディガードの死体が転がっていた。単独犯だと見抜いたアレックスは、犯人が書いたと思われる、現場に残された絵から次のターゲットを見抜き、ドイツ人の実業家、ヌネマッカー(ベルナー・ダーエン)のビルに向かう。そこに現れた殺し屋(マシュー・フォックス)を追い詰めるが、間一髪で取り逃がす。二人は、ヌネマッカーのボスであるフランスの大企業主、ジル・メルシエ(ジャン・レノ)に会いに行く。アレックスはメルシエに、殺し屋に狙われていると告げ、恨みを持つ者に心当たりがあるかを尋ねる。レノはいくらでもあるとうそぶきながら、死にたくないとアレックスに告げる。
アレックスとトミーに計画を妨害された殺し屋は、二人に恨みを募らせ、トミーの恋人のモニカを惨殺。殺し屋は、妻と食事中のアレックスに電話をかけ、モニカの写真をアレックスの携帯に送ると、テラス席に着いたマリアを彼の見ている前で狙撃して撃ち殺す。アレックスとトミーは、メルシエとヌネマッカーが出席する会合の会場に向かう。殺し屋は、高架を走る無人運転のトラムからロケットランチャーを会場に打ち込み、会場の建物を爆破する。殺し屋の車をGPSで追っていたアレックスとトミーは、爆撃を終えて逃走しようとする殺し屋の車に体当たり。殺し屋は廃屋となった劇場に逃げ込む。それを追ったアレックスは格闘の末、殺し屋を倒す。
事件の黒幕はメルシエだった。彼は会社の鐘を横領したことの証拠隠滅のため、ファン・ヤオとヌネマッカーの殺害を殺し屋に依頼。自分には身代わりを立てて死んだように見せかけ、身柄取り引きのない国に逃亡していたのだった。アレックスは、彼がしているはずの指輪が現場になかったことから、メルシエが身代わりを立てて生きていることを推理。アレックスは、メルシエの部下を買収して彼の根城に麻薬を置き、現地当局に捜索させる。彼の逃げ込んだ国では、麻薬の所持は銃殺刑だった。アレックスはようやく妻を殺された恨みを晴らし、祖母と子供の待つ家に帰るのだった。

タイトルからしてちょっと痛いというか、安っぽい印象の本作。オープニングは廃ビルで逃げる犯人を、刑事3人が追うアクションシーン。銃を撃ち合いながら廃墟を走り、つかみ合いをして犯人を捕まえる。この段階ですでに発想がチープというか、アクションシーンのためのアクションシーンという感じがありありで、これはもしかしてテレビドラマか、と思わずビデオを止めて確認してしまったのだった。
アレックスは、最初の犯行現場で犯行は単独犯によるものだと決めつけるが、その根拠の説明は特になく、観ている側には勘で言っているようにしか見えない。アレックスの妻のマリアと、トミーの恋人のモニカが殺されるのも、二人の刑事が犯人を殺す正当性を確保するための記号のようなイベントになっているのが見え見え。本当の話なら悲劇だが、フィクションだとするとあまりにもお粗末で、事件に必然性も緊迫感もない。乗客が何人乗っていてもおかしくないトラムに乗り込み、そこからロケットランチャーで会場を狙うという作戦自体、不確実性満載だが、警備もずさん。爆発のCG感も残念。そして、たぐいまれな狙撃スキルを持ちながら、なぜか殺し屋は格闘に持ち込み、挙げ句やられてしまう。なんとも大味な作品だった。今回は、MONDO TVの無料放送だったが、このチャンネルは映画と銘打ちながら劇場非公開作品の放送が多く、けっこう外れ作品が多め。麻雀とか別のコンテンツの方が売りだから仕方ないのかもしれないが、隠れた名作に出会うのは難しそうだ。

【5段階評価】2

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2019年4月23日 (火)

(1870) ハッド

【監督】マーティン・リット
【出演】ポール・ニューマン、ブランドン・デ・ワイルド、メルビン・ダグラス、パトリシア・ニール
【制作】1963年、アメリカ

牧場を経営する一家の人間模様を描いた作品。全編モノトーン。

少年ロン(ブランドン・デ・ワイルド)が、叔父のハッド(ポール・ニューマン)を探している。ハッドは他人の家に上がり込み、人妻にちょっかいを出していた。ロンはハッドを家に連れて帰る。ハッドの父親のホーマー(メルビン・ダグラス)は牧場主で、彼の飼育している牛が何頭も死んでいた。役所がやってきて、牛の検査を行う。検査結果の判明には時間がかかり、ホーマーは口蹄疫が蔓延していることを恐れるが、ハッドは原因が判明する前に牛を売ってしまえばいい、と商売人としては失格の提案をする。荒くれ者のハッドだったが、ロンは自由奔放な彼に憧れにも似た感情を抱く。
ハッドとホーマーは折り合いが悪かった。ハッドはかつて、自分の運転で交通事故を起こし、同乗していた兄を亡くしていた。ハッドは、父親のホーマーがそれを恨んで自分につらく当たるのだと考えていたが、ホーマーはハッドとの口論の際、交通事故の前からハッドのことを認めていなかったと発言。ショックを受けたハッドは家を飛び出し、離れにいた使用人のアルマ(パトリシア・ニール)を襲おうとする。物音に気づいたロンが止めに入り、ハッドはロンを組み伏せて殴りかかろうとするが、我に返ってその場を去る。かつてハッドを憎からず思っていたアルマだったが、この件がきっかけとなり、ホーマー家を去ることを決意する。
牛の検査の結果、ホーマーの牛は全頭殺処分が決定する。ハッドたちが、穴の中に追い込まれた牛を銃で次々と撃ち殺す。ホーマーはそれを力なく眺めていたが、大切にしていた、立派な角を持つ2頭は、自らの手で屠る。気力を失ったホーマーは、落馬して瀕死の状態になっているところを、車に乗っていたロンとハッドに発見される。ホーマーは、自分が行き続ければハッドの人生を邪魔すると考えていたかのように、そのまま息を引き取る。それを目の当たりにしたロンは、まるでハッドがホーマーに引導を渡したかのように見えるのだった。ホーマーの葬儀が営まれ、ロンはハッドのもとを去ることを決める。ハッドは負け惜しみを言うように、誰でも汚れてしまうんだ、とロンに叫ぶと、ただ一人、残された家の中に戻るのだった。

シェーン」のように、少年が憧れる大人の男性の活躍を描いた作品のようだが、ハッドは決して正義のヒーローではなく、最終的に身近な全ての人に見放されてしまう。ラストシーンで、ハッドはビールを一人で飲みながら家のドアから外を見て、何かを認めたような顔つきになるが、そのままドアを閉めてしまう。そこで「The End」である。ハッドはそこに、戻ってきたアルマを見たのか、ロンを見たのか、あるいは彼のもとには誰も来ないことを悟りながら、強がりで、誰かがいるのに無視する振りをしてドアを閉めたのか。答えは分からない。人を裏切り続けて快楽のままに生きてきた男に、よりそう者はおそらく誰もいないのだろう。

【5段階評価】2

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2019年3月12日 (火)

(1845) 横道世之介

【監督】沖田修一
【出演】高良健吾、吉高由里子、池松壮亮、余貴美子、きたろう、國村隼
【制作】2013年、日本

吉田修一の同名小説の映画化作品。長崎から上京した青年の生き様を描いている。

法政大学に入学した横道世之介(高良健吾)は、入学式で倉持一平(池松壮亮)と知り合い、友人となる。世之介はガイダンスで知り合った阿久津唯(朝倉あき)とクラブ紹介を見て回っていると一平に再会。一廃と唯は付き合い始め、やがて唯は妊娠し、二人は結婚する。
世之介はお嬢様の与謝野祥子(吉高由里子)と親しくなり、二人は付き合い始める。やがて世之介は、ホームに転落した人を助けようとして命を落としてしまい、祥子は、世之介の母親(余貴美子)から荷物を受け取る。それは、世之介と祥子が初めてキスをしたクリスマスの日に祥子が描いた絵を包み紙にして、彼の撮影した写真が収められていた。

長い。そして意味がよく分からない。観ながら「この映画は一体何を言いたいんだ」と3回は独り言を言った。1.5時間の作品ならまだ許せるが、この内容を2.5時間以上の作品にして伝える意味が、私には分からなかった。大きな感動があるわけでもなく、感情が揺さぶられるわけでもなく、希有な人生を描いているわけでもない。最も、ホームに転落した人を助けようとして命を落とすのは相当に希有だが、そのシーンは映像としては描かれていないので、あまり悲しみや無常観も伝わってこない。何を見せられたんだろう、というモヤモヤの残る作品だった。

【5段階評価】2

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2019年3月10日 (日)

(1843) デンジャラス・デイズ メイキング・オブ・ブレードランナー

【監督】チャールズ・デ・ラウジリカ
【出演】リドリー・スコット、ハリソン・フォード、ダリル・ハンナ、ルトガー・ハウアー
【制作】2007年、アメリカ

伝説的なSF映画、「ブレードランナー」の制作の裏側を追ったドキュメンタリー。

リドリー・スコット監督のこだわりから制作が難航した本作。主役のハリソン・フォードは「スター・ウォーズ」や「レイダース 失われた聖櫃」などの出演で飛ぶ鳥を落とす勢いの俳優。彼のスマートさが強調される。アンドロイドを演じたダリル・ハンナやルトガー・ハウアーの苦労や、スタントマンの準備が十分にできなかったといった裏話も明かされる。

ブレードランナー・ファンは必見の作品だが、そうでもなければちょっと退屈。映画作りの大変さを知ることはできた。

【5段階評価】2

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2019年2月27日 (水)

(1837) 名探偵コナン 銀翼の奇術師

【監督】山本泰一郎
【出演】高山みなみ(声)、山崎和佳奈(声)、神谷明(声)、山口勝平(声)、氷上恭子(声)
【制作】2004年、日本

名探偵コナン、劇場版シリーズ第8作。

私立探偵の毛利小五郎(神谷明)のもとに、女優の牧樹里(戸田恵子)とマネージャーの矢口真佐代(久川綾)が現れ、怪盗キッド(山口勝平)から「運命の宝石」というスターサファイアを盗むという予告状が届いたという相談を持ちかける。小五郎はコナン(高山みなみ)や蘭(山崎和佳奈)らを連れて劇場に行く。牧樹里の部屋に行くと、そこに工藤新一(山口勝平)が現れる。コナンは彼が怪盗キッドだと確信。果たしてそうであったが、キッドは何も盗まず、劇場から逃げる。運命の宝石は無事だった。
劇団一行は函館に慰安旅行に出かけることになり、コナンらも同行する。行きの飛行機の中で樹里が青酸カリで毒殺される。犯人は、樹里によってハリウッドで活躍する道を閉ざされたメイク係の酒井なつき(氷上恭子)だった。彼女は青酸カリ入りのファンデーションを樹里につけ、樹里はココアパウダー付きのチョコを食べた際に、自分の顔を触った指をなめ、死んだのだった。殺害の謎はコナンが解くが、機長と副機長が樹里の手に会釈の口づけをしたために昏睡状態となる。劇団の一人である新庄功(三木眞一郎)に変装して飛行機に乗り込んでいた怪盗キッドは、コナンとともに機長席と副機長席に着き、飛行機を操縦。管制塔からの指示に従って着陸を試みるが失敗。キッドは飛行機を離脱してハンググライダーでパトカーをおびき寄せて室蘭港の岸壁に滑走路状のヘッドランプの明かりを確保。蘭と鈴木園子(松井菜桜子)が何とか飛行機を不時着させる。

メインの謎解きがあまりにもお粗末だった。わざわざ化粧に毒を混ぜて殺害する意味が分からない。自分が安全圏にいられるわけでも、アリバイが成り立つわけでもない。自分自身の安全が確保されるわけでもない。それでいて殺害の達成は不確実。ターゲット以外に被害が及ぶ可能性もあり、結果的に操縦士が毒に冒され、自分自身も危険になっている。それをしたり顔でなぞ解きするコナンの常識を疑ってしまう。
お粗末な謎解きが終わったあとは、どうせ助かるに決まっている不時着劇。何が起きても盛り上げるための演出だとしか思えないので、全くドキドキしない。しかもアニメなので映像的な迫力にも欠け、拍子抜けの一本だった。
逃げたと思ったキッドがパトカーで滑走路のライトを作るつもりだったというのは、ちょっと感心したが、やっぱりいくらなんでもそうパトカーがきれいに並んだりはしないだろう、という感じなので、やっぱり拍子抜けなのだった。

【5段階評価】2

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2019年2月26日 (火)

(1836) DESTINY 鎌倉ものがたり

【監督】山崎貴
【出演】堺雅人、高畑充希、中村玉緒、堤真一、安藤サクラ、薬師丸ひろ子、三浦友和
【制作】2017年、日本

妖怪が身近な鎌倉で暮らす新婚夫婦の数奇な運命を描いた作品。

作家の一色正和(堺雅人)は若い妻、亜紀子(高畑充希)と結婚。貧乏ながら幸せな夫婦生活を営む。人のいい亜紀子は、家に住み着いていた貧乏神(田中泯)とも仲よくなり、貧乏神は亜紀子に茶碗をプレゼントする。ある日、亜紀子は妖怪のしわざによって魂だけの存在になり、黄泉の国に行くことになってしまう。死に神(安藤サクラ)から亜紀子にはまだ寿命があったと聞かされた正和は、黄泉の国に行くことを決意。甲滝五四郎という作家の残した本をもとに、幽体離脱できるキノコを使い、正和は黄泉の国に向かう。正和は母親の絵美子(鶴田真由)と父親の宏太郎(三浦友和)と再会。甲滝五四郎とは父のペンネームだった。黄泉の国では想像力が力になると教わった正和は、亜紀子の捕らえられた屋敷に向かう。亜紀子は妖怪の天頭鬼(古田新太)に見初められ、結婚を迫られていた。正和は想像力で竹刀や橋を作り出し、亜紀子を連れて屋敷から逃げ出すが、天頭鬼に追いつかれてしまう。天頭鬼は亜紀子を脅して無理矢理結婚を誓わせようとするが、そこに貧乏神の茶碗が飛んできて、正和と亜紀子は茶碗が変化した乗り物によって一気に鎌倉に戻る。二人はもとの幸せな暮らしを手にする。

いろいろ妖怪が出てくるのだが、特撮は今ひとつで、CGを使っているような割にはかぶり物感が満載。話もご都合主義のハッピーエンドで、なんとも盛り上がりに欠ける作品だった。黄泉の国の映像は若干楽しかったが、宮崎アニメか何かで見たような気もするものだった。

【5段階評価】2

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2019年2月19日 (火)

(1834) 明日に向って撃て

【監督】ジョージ・ロイ・ヒル
【出演】ポール・ニューマン、ロバート・レッドフォード、キャサリン・ロス
【制作】1969年、アメリカ

実在の二人組の強盗の運命を描いた作品。アメリカン・ニューシネマの代表作。

強盗団のリーダー、ブッチ・キャシディ(ポール・ニューマン)と早撃ち名人のサンダンス・キッド(ロバート・レッドフォード)は、仲間とともに列車強盗を重ねるが、ついに腕利きの保安官、ジョー・レファーズの一団が彼らを追撃。ブッチらの仲間が次々と撃たれ、追い詰められたブッチとサンダンスは崖から滝壺に飛び込んで窮地をしのぐ。
二人は心を許している女性教師のエッタ・プレイス(キャサリン・ロス)の家に戻る。三人は鉱物資源開発による一攫千金を夢見てボリビアに渡るが、そこは貧しい町だった。ブッチとサンダンスは、エッタからスペイン語の手ほどきを受け、銀行強盗を繰り返すようになる。地元で有名になってしまったため、二人は鉱山業者の給料運びの護衛を勤めることにする。二人が雇い主のパーシー・ギャリス(ストローザー・マーティン)と馬を進めていると、パーシーが野党に撃たれてしまう。二人はいったん逃げ、金に群がる野党を全滅させることに成功。しかし、エッタはアメリカに戻ってしまう。
二人は強盗を続けるが、ある宿場にたどり着いた際、二人の連れたラバに鉱山の焼き印があることに気づいた少年が警察に通報。二人は警察に追われる。銃で応戦しながら建物の中に隠れた二人だったが、警察に囲まれてしまう。二人は意を決して建物を飛び出す。しかし、警官隊は号令一下、彼らに無数の銃弾を浴びせるのだった。

「♪Raindrops keep fallin' on my head」で始まる「雨にぬれても」が有名な作品。西部劇風だが、後半、その雰囲気に似つかわしくない曲が流れたりする。絶望的な状況に転落していく退廃的な展開は、典型的なアメリカン・ニューシネマ。名作ではあるのだが、面白かったかというと、そうでもなかった。

【5段階評価】2

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