評価2の映画

2020年7月26日 (日)

(2125) サイバー・ミッション

【監督】リー・ハイロン
【出演】ハンギョン、リディアン・ボーン、リー・ユエン、山下智久
【制作】2018年、中国、香港

サイバーテロ犯罪に巻き込まれたオタク青年の活躍を描いたアクションサスペンス。

ハッカーのコンテストで優勝経験のあるリー・ハオミン(ハンギョン)は、サイバー犯罪者の二人組、チャオ・フェイ(リディアン・ボーン)とスー・イー(リー・ユエン)から強制的に協力させられることになる。チャオらは日本人のIT実業家、モリタケシ(山下智久)からの依頼で、OSシステムOASYSのハッキングを成功させ、モリがOASYSの権利を奪い取る。モリは世界有数の銀行の頭取四名を乗せた飛行機を墜落させ、ユーロ暴落をもくろむが、実はチャオは犯罪者ではなくインターポールの捜査官だった。リーはチャオ、スー・イーとともにモリを追い、スー・イーはモリの縦断によって命を落とすが、リーとチャオがモリを追い詰め、彼を倒す。飛行機は墜落を免れるのだった。

よくある設定を使ったアイドル映画のような作品。映像はいまどきで、上海やクアラルンプールなどの都市で繰り広げられる展開や、セキュリティをくぐり抜ける主人公達の工夫は楽しいが、粗さも目立った。金融システムを守る3人一組のセキュリティ対策人員が一緒に行動して、スー・イーの渡したクッキーボックスによって一気に指紋を採られて下剤を飲まされて、なんて辺りは、よく考えるとありえないずさんさ。全くリスク分散できておらず、3人組である意味がない。クールだった知能犯が最後は泥臭い追いかけっこと銃撃戦の末に倒れるというのも、この手の勧善懲悪ものによくある工夫のない終わり方。スー・イーが一発の銃弾で死んでしまうのも、後半を盛り上げるためだけの安易な展開で、大した感動はなかった。
ただまあ、日本人としては、山下智久が英語も中国語も駆使して役を演じていたり、中国人キャラが日本の漫画ワンピース好きという設定は嬉しかった。主人公が住む部屋のポスターが、中国で有名になった元AV女優、蒼井そらだったりしたが使われたりもしていた。
オープニングで、映画の製作会社のオープニングロゴが、ネタかというぐらい続くのも見所かもしれない。

【5段階評価】2

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2020年7月 8日 (水)

(2112) 名探偵ピカチュウ

【監督】ロブ・レターマン
【出演】ジャスティン・スミス、ライアン・レイノルズ(声)、キャスリン・ニュートン、ビル・ナイ、渡辺謙
【制作】2019年、アメリカ、日本

死んだ父親が巻き込まれた事件を追う青年とポケモンの活躍を描いた、実写と3DCGを融合した作品。

人間とポケモンがパートナーとなって暮らす世界。保険会社に勤めるティム(ジャスティス・スミス)は、亡くなった父ハリー・グッドマンの部屋を訪ねたところ、父のパートナーだったピカチュウ(ライアン・レイノルズ)と遭遇。ポケモンとは言葉が通じないはずなのに、ティムはピカチュウと会話することができた。ピカチュウは記憶をなくしていたが、父は死んでいないと確信。ティムとともに父の行方を探す。ハリーを追っていたテレビ局記者のルーシー(キャスリン・ニュートン)は、ティムと合流し、ポケモンを凶暴化させるガス「R」の謎を追い、研究施設に侵入。残された映像から、強力なポケモン、ミュウツーを使った実験にハリーが巻き込まれていたことを知る。黒幕は、ポケモンと人間が共存する街、ライム・シティを作り出したハワード・クリフォード(ビル・ナイ)。老いた彼は、ミュウツーが人々の意識をポケモンに融合させる力があることを知り、自分をミュウツーに同化させて世界を操ろうとしていた。ティムはピカチュウと協力してハワードの野望を打ち砕く。ミュウツーは敵ではなく味方で、負傷したハワードの肉体を預かり、その魂をピカチュウに同化させていたのだ。父と再会したティムは、父と一緒に過ごすことにするのだった。

いわゆるバディ・ムービーのポケモン版という作り。ただ、「名探偵」と銘打っている割に、特にピカチュウが自分の能力を生かして謎を解き明かすというところに焦点が当たっているわけではなく、ピカチュウが探偵であるという設定が生きていない。実は父親が乗り移っていたという落ちも、再会シーンの感動もない。ずるそうなロジャー(クリス・ギア)が悪役ではなく、実はハワードが黒幕だった、というのも、特に伏線があるわけでもなく、カタルシスを得るには至らなかった。まあ、子供向けの作品だし、期待する方が酷か。

【5段階評価】2

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2020年7月 2日 (木)

(2110) グッモーエビアン!

【監督】山本透
【出演】三吉彩花、麻生久美子、大泉洋、能年玲奈、小池栄子
【制作】2012年、日本

シングルマザーの母娘と自由気ままな男の家族愛を描く。吉川トリコの小説が原作。

中学三年生の広瀬ハツキ(三吉彩花)は、自分を17歳で産んだ母親のアキ(麻生久美子)と二人暮らし。同居していた矢口(大泉)という男、通称ヤグが、ロックで世界を変えると言って家を飛び出し、1年半後、帰ってくる。仕事もせず気ままに生きるヤグに、多感なハツキはイライラ。ハツキは母親に進路相談するが、自分の道は自分で決めればいいと言われて三者面談にも来てもらえない。ハツキの親友のトモミ(能年玲奈)はそんなハツキの家族をうらやましがり、ヤグが父親だったら楽しいのに、と言い、いらだつハツキは何も分かっていない、とトモミをなじる。トモミは次の日、鹿児島に引っ越してしまう。ハツキは分かっていないのは自分だったと後悔する。トモミと偶然会ったヤグは、学校に駆け込み、強引にハツキを連れ出してトモミに会わせようとするが、自転車で車と衝突。大事には至らず、ハツキはトモミに電話で謝罪。関係は修復する。
ハツキは進路希望の調査用紙に進路を「就職」と書き、担任の小川先生(小池栄子)に手渡す。小川先生は夜、アキを訪ね、子どもの進路を考えてほしいと告げるが、アキはいい高校に行っていい大学に行って結婚して二世代住宅を建ててもらって、なんていう生活はつまらん、とどなって小川先生を追い返す。戻ってきたハツキは、自分はこの家を出て一人暮らしする、お母さんはヤグと結婚して二人で暮らせばいい、お母さんだって私がいないほうがいいでしょ、と言う。ヤグは思わずハツキにビンタをし、ハツキは家を飛び出す。河川敷に座っているハツキを見つけたアキは、ヤグが昔、両親を突然亡くしたこと、ハツキの名付け親がヤグであることを告げる。ハツキは心のわだかまりが溶け、三人は仲直りする。
ハツキは卒業し、トモミと二人で、ヤグのライブに行く。ボーカルのヤブは、ステージでギターのアキと結婚することを宣言。世界一愛する娘ハツキに捧げる曲を歌い、ハツキもステージに上がってヤグ、アキとともに歌を歌うのだった。

ラストシーンはそこそこ感動的。きちんと大泉洋が歌を歌って盛り上げるのはよかった。しかし、クライマックスでハツキがアキに反発するシーンは唐突だったし、あっさり仲直りするのも話が素直すぎ。小説を2時間の映画に仕立てるための簡略化とは言え、今ひとつ家族の葛藤が描けているとは思えなかった。
NHK連続テレビ小説「あまちゃん」でブレイクする前の能年玲奈が観られる貴重な作品ではある。

【5段階評価】2

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2020年6月25日 (木)

(2103) レッド・ダイヤモンド

【監督】マックス・アダムス
【出演】マーク=ポール・ゴスラー、クレア・フォーラニ、ジェナ・B・ケリー、ブルース・ウィリス
【制作】2016年、カナダ

5億ドルのダイヤを巡る攻防を描いたアクション作品。

泥棒を生業としているジャック(マーク=ポール・ゴスラー)が、恋人のジェナ(リディア・ハル)と抱き合っているところに、ジャックの仕事仲間、カレン(クレア・フォーラニ)が現れる。彼女は妊娠しており、ジャックが父親だと告げる。彼女は親玉のエディ(ブルース・ウィリス)に追われており、ジャックに5億ドルのダイヤの強奪計画を持ちかける。ジャックは仕事仲間のローガン(ジェナ・B・ケリー)やアンドリュー(ニック・ローブ)、ニコラス(ジョン・ブラザートン)と共同し、ダイヤの強奪に成功。それを奪おうとするエディをローガンが狙撃して殺害。ジャックはダイヤをカレンに譲り、ジェナとともに暮らす道を選ぶのだった。

作品の中味よりも、人の声の音量レベルがBGMや効果音に比べてえらく小さく、聞き取りづらいのがストレスだった。大したセリフではないので音を小さくしたのでしょうか。ボートでのチェイスシーンもカーチェイスシーンも、撃ち合う弾は互いに全然当たらないので、映像の割に緊迫感がなかった。
また、ストーリーも今ひとつよく分からない内容だった。特にエディの本性がよく分からず、サイモン(ダニエル・バーンハード)という有能な右腕がいながら、カレンとジャックを自由に行動させた結果、ヘリポートで無防備にローガンに撃ち殺される。冷徹さ、計算高さ、決して殺されそうにない無敵さ。そういったものが今ひとつ感じられない悪役だった。
ブルース・ウィリスは好きな俳優だが、ここに来て駄作の出演が目に付いてきた。そういう意味では当たり外れのある俳優と言えるが、もともと、出る作品全てが素晴らしい俳優というのも、なかなか思いつかない。作品のできは一人の俳優だけでは決まらないということなんだろう。そう考えると、クリント・イーストウッドなんかは外れが少ない俳優かもしれない。

【5段階評価】2

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2020年6月21日 (日)

(2099) チャップリンの殺人狂時代

【監督】チャールズ・チャップリン
【出演】チャールズ・チャップリン、イソベル・エルソム、マリリン・ナッシュ、チャールズ・エバンズ
【制作】1947年、アメリカ

結婚詐欺で相手を殺害し続けていた男の運命を描いた作品。チャップリン映画だがコメディ性はほとんどなく、シリアスな作品。

元銀行員のアンリ・ベルドゥ(チャールズ・チャップリン)には愛する妻(メイディ・コレル)と息子(アリソン・ロダン)がいたが、その一方で、彼は巧みな弁舌で金持ちの女性と重婚し、財産を奪っていた。彼は知人から聞いた検出不能の毒薬の効果を試すため、街で見かけた若い女性(マリリン・ナッシュ)に声をかける。彼女は借りたタイプライターを質に入れた罪で3ヶ月投獄されていた。彼女の境遇を聞き、ベルドゥは毒を盛るのをやめ、彼女の再出発を支援するために金を渡す。
ベルドゥの捜査をしていた刑事(チャールズ・エバンズ)が彼の家にやってくるが、ベルドゥは妻に会ったら自供すると言って刑事とともに列車に乗り、刑事を毒殺。女性の財産狙いを続けようとするが計画はことごとく失敗。やがてナチスドイツが台頭し、ベルドゥは恐慌後、破産し、妻と息子を失う。失意のベルドゥは、かつて彼が支援した若い女性と再会。彼女は軍需工場の経営者と再婚して裕福になっていた。ベルドゥは運命の流れに身を任せることにし、逃走をやめ、警察に逮捕される。公判で彼は斬首刑を言い渡されるが、彼は、大量殺人兵器で商売をする者に比べれば自分はアマチュアだとうそぶく。死刑の決まったベルドゥは「殺人はビジネスだ。一人を殺せば悪党、100万人を殺せば英雄。数が罪を正当化する」と言い残し、処刑場に連れて行かれるのだった。

ターゲットの女性と二人でボートに乗り、おもりの付いたロープを女性の首に欠けて殺そうとするシーンでは、チャップリンらしいコミカルな演技が見られるが、そのほかのシーンは全体的にシリアス。実際の事件を映画にしたかのような比較的地味な展開。2時間以上あり、少々だるい作品だった。

【5段階評価】2

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2020年6月16日 (火)

(2094) トレイン・ミッション

【監督】ジャウム・コレット=セラ
【出演】リーアム・ニーソン、ベラ・ファーミガ、パトリック・ウィルソン、サム・ニール
【制作】2018年、アメリカ、イギリス、フランス

通勤電車で謎の女性から人捜しの依頼を受けた男の運命を描いたサスペンス作品。

元警察官で今は保険のセールスをしているマイケル・マコーリー(リーアム・ニーソン)は、家のローンや子どもの学費の負担を抱えるさなか、突然、解雇を言い渡されてしまう。帰宅する通勤電車に乗ったマコーリーは、ジョアンナ(ベラ・ファーミガ)と名乗る女性に話しかけられ、仮定の話だと断られながらも、「25,000ドルがトイレに隠されている。この電車に乗っているあなたの見知らぬ人物の鞄を見つけたらあと75,000ドルが手に入る」と告げられる。ジョアンナは電車を降りる。半信半疑のマコーリーだったがトイレを調べると確かに25,000ドルがあり、彼はそれを自分のバッグにしまいこんでしまう。それにより、ジョアンナの企てに強制的に巻き込まれる。途中の駅で妻の指輪を手渡され、家族に危険が及ぶことをほのめかされたマコーリーは、ジョアンナの命令に従い、終着駅で降りる人間を探し始め、一人一人、鞄の中味を問いかけていく。列車は終着駅に近づき、ついにマコーリーは一人の女性ソフィア(エラ=レイ・スミス)を見つける。彼女は自殺した市職員が警察官に殺されたことを知る重要人物で、FBIに身柄を確保してもらうために終着駅に向かっていたが、ジョアンナらはそれを阻止するため、マコーリーを使おうとしていたのだった。列車は運転士が車両に起きた爆発で死亡し、暴走し始める。マコーリーは車掌と協力して全員が乗っている最後尾車両を切り離し、列車はカーブで脱線するが、なんとか一命は取り留める。
事件はマコーリーが乗客を人質に籠城しているということにされてしまい、マコーリーの知り合いの警官、マーフィー(パトリック・ウィルソン)が列車に乗り込んでくるが、彼こそが市職員殺害の実行者だった。マーフィーは目撃者を探し出そうとするが、乗客が協力してマーフィーを撃退。マーフィーは結局、警察の狙撃犯に誤射され、命を落とす。マーフィーは警察官に復帰し、ジョアンナを発見するのだった。

原題は「The Commuter」で、まさに「通勤客」が主人公という作品。通勤電車に乗っている人の中から知らない人を探せ、というミッションだが、通勤電車に乗ってるのはふつう全員知らない人だろ、と思うのは日本の事情だろうか。
ジョアンナは、電車から降りているにもかかわらず、マコーリーの行動を細かく把握している。マコーリー同様、ジョアンナ自身も巨大な黒幕に操られる一人で、ほかにもそういう乗客がいるという設定ではあるが、マコーリーが新聞紙にこっそりとメッセージを書いて知り合いに忍ばせたことまで筒抜けになっており、「そこまで力があるのに、なんで目当ての人物を探すのだけ人頼みなの」というのが、なんだかよく分からない。
リーアム・ニーソン主演で、特撮にも迫力があったが、基本的な筋書きに対する納得感がなく、中途半端な作品だった。

【5段階評価】2

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2020年6月 6日 (土)

(2085) 暗殺教室 ~卒業編~

【監督】羽住英一郎
【出演】山田涼介、二宮和也、菅田将暉、成宮寛貴、桐谷美玲、山本舞香
【制作】2016年、日本

松井優征原作漫画の実写映画化作品、「暗殺教室」の続編。

謎の生物、殺せんせー(二宮和也)が中学校の3年E組の教師として赴任し、半年が経過。殺せんせーはかつて死に神という暗殺者で、人体実験により今の姿になったという過去が明かされる。彼が先生になったのは、実験台になっていた彼の世話をしていた女性教師、雪村あぐり(桐谷美玲)が死の間際に彼に3年E組の担任になってほしいと願ったからだった。彼を実験台にしていた柳沢誇太郎(成宮寛貴)は、自らも超生物となり、殺せんせーに挑みかかるが、彼をかばおうとした茅野カエデ(山本舞香)を攻撃した柳沢に殺せんせーは激怒し、柳沢を吹き飛ばす。
殺せんせーは、カエデに手術を施し、カエデを回復させるが体力を消耗して瀕死の状態になる。殺せんせーは、自分を殺すよう生徒達を促し、潮田渚(山田涼介)が代表して殺せんせーにナイフを突き立てる。殺せんせーの体は光となって消える。将来の夢を持ち得なかった渚は、先生になる夢を叶えるのだった。

殺せんせーの出自が明らかとなり、前作よりはストーリー性が出たものの、大人が楽しめる作品とは言いがたかった。教師愛を描いた作品とも言えるが、こういう形で表現する必要もないし、やはり自分を殺しなさいだのというセリフは、聞いていて心地いいものではなかった。

【5段階評価】2

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2020年6月 1日 (月)

(2080) ザ・メキシカン

【監督】ゴア・バービンスキー
【出演】ブラッド・ピット、ジュリア・ロバーツ、ジェームズ・ガンドルフィーニ、ボブ・バラバン
【制作】2001年、アメリカ、メキシコ

伝説の拳銃を奪い合う人々の起こす騒動を描いた作品。アクション、コメディ、恋愛、ロードムービーなどの要素がごちゃまぜになっている。

犯罪組織の下っ端のジェリー・ウェルバック(ブラッド・ピット)はドジばかりしており、上司のネイマン(ボブ・バラバン)から、ボスのマーゴリースのために、メキシコにある拳銃を取りに行く仕事を与えられる。ジェリーは恋人のサマンサ(ジュリア・ロバーツ)とラスベガスに挙式に行く約束をしていたため、サマンサは激怒。ジェリーを置いて一人でラスベガスに向かう。ジェリーは拳銃を手に入れることに成功するが、拳銃を車ごと盗まれてしまい、途方に暮れる。一方、サマンサは謎の黒人に襲われるが、そこに太った白人が現れ、サマンサを連れ出す。彼は拳銃が目当てで、サマンサを拉致していた。男はリロイと名乗る。彼はゲイでサマンサに優しく、ジェリーと別れたというサマンサに対して、我慢に限界はないから優しいジェリーと仲直りするよう声をかけ続ける。リロイはサマンサを連れてメキシコに飛び、車を盗んだメキシコ人から拳銃を取り戻したジェリーと合流。サマンサとジェリーは口げんかが絶えず、怒ったジェリーは車を暴走させ、あわや大事故。あきれたサマンサは車を降りてしまう。拳銃が車に積まれていることを確認したリロイは、タイヤをはずす作業をしているジェリーの背中に銃を向けるが、通り過ぎる車を気にして銃を下ろし、自らタイヤの交換を申し出る。今度はジェリーがリロイに拳銃を向ける。リロイは振り向きざまにジェリーに銃を向けるが、ジェリーがリロイを撃ち殺す。銃声に気づいて戻ってきたサマンサは、撃ったジェリーを責めるが、ジェリーは、本物のリロイは黒人だ、こいつは偽物だ、と告げる。男のパスポートにはウィンストン・バルドリーという名があった。
拳銃を持ってホテルに戻ったジェリーとサマンサだったが、何者かが接近していることを察知。サマンサが銃を隠し持ち、ジェリーが外に出るが、車を盗んだメキシコ人に身柄を拘束されてしまう。連れられた先にはボスのマーゴリース(ジーン・ハックマン)がいた。彼は伝説の拳銃を、本来の持ち主に返すために、拳銃を求めていたのだと説明。ジェリーは納得して、拳銃を返すことにする。ところがネイマンがマーゴリースを裏切り、拳銃を手に入れるため、サマンサを車のトランクに閉じ込めていた。ネイマンはジェリーに銃を向け、拳銃を渡すよう命じるが、ジェリーはサマンサが知っていると伝える。ネイマンがトランクを開けると、サマンサが伝説の拳銃をネイマンに向ける。弾は出ないと思われたが奇跡が起き、銃弾はネイマンの喉を貫き、ネイマンは倒れる。拳銃はメキシコ人が持ち帰り、ジェリーとサマンサは帰路に就くのだった。

かつて銃職人の男が娘を貴族に嫁がせるために貢ぎ物として作った拳銃、メキシカン。しかし娘は職人の弟子の男と相思相愛。貴族の男は娘が弟子に恋をしていると知り、撃ち殺そうとするが、娘はとっさにメキシカンを手に取り、貴族に向ける。弟子は娘が殺されると確信し、銃を下ろすように説得。娘は仕方なく銃を下ろすが、それを見た貴族は弟子を撃ち殺してしまう。娘はメキシカンを自らのこめかみに当て、引き金を引く。貴族が何度引き金を引いても弾が出なかったにもかかわらず、メキシカンは火を噴き、娘は死んだ。この曰く付きの銃を、サマンサが引き金を引いて再び火を噴いた、というのが、本作のハイライトではあるのだが、なんだかよく分からない物語だった。
いろいろな人間が登場し、賑やかで楽しい雰囲気はあるのだが、主人公の周辺の連中の行動の動機が不明。目的が何かよくわからないし、行動が悠長で必然性に欠けていた。太った白人の殺し屋ウィンストンは、なぜサマンサにリロイと名乗ったのか。なぜ背を向けているジェリーを撃ち殺さず、彼に背を向けたのか。いかにも脇役っぽい行動だった。

【5段階評価】2

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2020年5月30日 (土)

(2078) 名探偵コナン 紺青の拳

【監督】永岡智佳
【出演】高山みなみ(声)、山崎和佳奈(声)、山口勝平(声)、檜山修之(声)、山崎育三郎(声)、梶裕貴(声)
【制作】2019年、日本

劇場版「名探偵コナン」シリーズ第23作。シンガポールを舞台に、巨大サファイアを巡る殺人事件を描いている。

大規模な空手大会がシンガポールで開かれることになる。名探偵コナン(高山みなみ)は、毛利蘭(山崎和佳奈)に変装した怪盗キッド(山口勝平)に襲われ、スーツケースに入れられてシンガポールに渡る。怪盗キッドは、工藤新一になりすまし、蘭と鈴木園子(松井菜桜子)とともにシンガポールに渡っていた。キッドの狙いは、空手大会のチャンピオンベルトに装飾された「紺青の拳」と呼ばれるブルーサファイア。大会には園子の恋人、京極真(檜山修之)が出場する予定だったが、スポンサーのシェリリン・タン(浅川悠)が何者かに殺されたため、園子は鈴木財閥がスポンサーとなることを決め、真の出場が叶う。
ブルーサファイアはレオン・ロー(山崎育三郎)の経営する警備会社が厳重に管理。キッドは、レオンの秘書、レイチェル(河北麻友子)に変装して保管室に侵入するが、台座からレイチェルの死体が出てくる。キッドはブルーサファイアの入手に失敗して逃走する。コナンとキッドは、シェリリンの殺害がレオン・ローによるものだと推理する。彼は警備会社の武道家、ヘッズリ・ジャマルッディン(ライアン・ドリース)を出場させてチャンピオンベルトを自分のものにするため、真の出場阻止をもくろみ、シェリリンを殺害。共犯の秘書、レイチェルをも殺害し、キッドに仕業にするためベルとの保管室に彼女の遺体を仕込んでいたのだ。レオンは出場を決めた真に暴漢を仕向け、一緒にいた園子が負傷。レオンは真に心理的なプレッシャーを与え、出場を断念させる。大会はジャマルッディンが勝利する。レオンはさらに、自らの新たな都市計画を実現するため、タンカーを使ってベイエリアの破壊を画策。マリーナベイ・サンズからその様子を眺めていたが、そこにレオンの弟子だったリシ(梶裕貴)が現れる。彼はブルーサファイアの発見に近づいていた父親をレオンに殺された恨みから、レオンの計画を妨害しようとするが、コナンに見破られ、捕らえられてしまう。レオンの雇った海賊の攻撃により、マリーナベイ・サンズの屋上部分は落下して海に落ちるが、コナンや蘭、小五郎(小山力也)らの活躍でレオンの一味は一網打尽となる。
キッドは新一になりすましたまま帰国するが、新一が偽物であることは蘭にバレていた。待ち構えた警察がキッドに飛びかかるが、キッドは切り抜け、スーツケースの中にいたコナンは脱出して、日本にずっといたかのように蘭を出迎えるのだった。

コナンシリーズはもはや推理ものではなく、アクション漫画になっていたが、本作はかろうじて、レオンがシェリリンを遠隔で殺害したトリックは、かろうじて推理ものっぽかったが、どうやってレイチェルが小五郎に接触していることを知ったのか、どうやって彼女をベルトの保管室に隠せたのか、なんでそのときレイチェルは死んでいなくてダイイングメッセージを残せたのか、そしてなんでそれが「she」なのか、など、細かいところは疑問だらけ。コナンシリーズは毎回、興行収入が上がり続けているのだが、子どもが観るにはストーリーが複雑だし、大人が観るにはトリックが雑で知的ではないし、どうしてそんなに人気なのか、正直不思議。

【5段階評価】2

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2020年5月28日 (木)

(2077) シャドー・チェイサー

【監督】マブルク・エル・メシュリ
【出演】ヘンリー・カビル、ベロニカ・エチェーギ、シガニー・ウィーバー、ブルース・ウィリス、ジョゼフ・マウル
【制作】2012年、アメリカ

拉致された家族を救うために奮闘する青年の死闘を描いたサスペンス。

家族と会うためにスペインに渡った青年ウィル・ショー(ヘンリー・カビル)は、父マーティン(ブルース・ウィリス)のヨットで家族と海に出る。ところが、買物のために陸に上がり戻ってくると、父のほか、乗っていた母親(キャロライン・グッドール)、弟(ラフィ・ガブロン)とその恋人(エマ・ハミルトン)が姿を消していた。ウィルは警察に駆け込むが、なぜか拉致されそうになる。そこにマーティンが現れ、彼を救う。マーティンは、自分がCIAの捜査官であることを明かし、ともに家族を助けようとウィルに伝えるが、同僚のジーン・キャラック(シガニー・ウィーバー)と話した後、何者かに狙撃され殺されてしまう。ウィルは父親の携帯と銃を手に逃走。父親の通話記録をもとに電話の相手を訪ね、ルシア(ベロニカ・エチェーギ)という女性と出会う。ウィルはキャラックと再会。ウィルに協力を求めていたキャラックは本性を現し、ウィルとルシアに銃を向ける。キャラックは、マーティンを騙して機密情報を手にし、それを犯罪組織に渡して大金を得ようとしていたのだ。ウィルとルシアは何とか逃げ切るが、ウィルは原二十段を受けていた。ルシアはウィルを仲間のもとに連れ込み、応急措置をする。ルシアはマーティンとその愛人との間に産まれた娘で、ウィルの腹違いの妹であることが判明する。
ウィルは、父の電話にかかってきた指示に従い、太陽の門の広場に向かうが、そこでイスラエルの情報機関モサドのザヒール(ロシュディ・ゼム)に拉致される。キャラックの狙っている機密情報はモサドのもので、彼らはそれを奪い返そうとしていた。ザヒールは、ウィルをおとりにキャラックをおびき出させることにする。ウィルはルシアのもとに戻り、ルシアの仲間と協力して、キャラックの右腕、ゴーマン(ジョゼフ・マウル)を捕らえ、彼を解放して尾行し、キャラックの取引現場を突き止める。キャラックは機密情報の入ったトランクを持って逃走。ウィルはルシアを乗せてキャラックとカーチェイスを繰り広げる。ウィルの車は横転し、身動きのとれなくなったウィルにキャラックが銃口を向けるが、駆けつけたザヒールの放った銃弾がキャラックを貫き、彼女は絶命。ウィルは家族との再会を果たすのだった。

出演者が豪華だったので観ることを決めたが、ブルース・ウィリスは序盤で死亡。以降、登場しないので、やや騙された感。シガニー・ウィーバー演ずるキャラックも、典型的な頭の悪い悪役ボスで、狡猾な役どころのはずなのに、取引現場の駐車場で周囲に聞こえるような声で相手とやりとりし、感づかれたと知るや相手を撃ち殺して逃走。挙げ句の果てにはウィルに逆上したのか、町なかで衆人環視の中、発砲。逃げればいいのにウィルを執拗に攻撃し、最後は狙撃されて死ぬ。「スピード」、「ダイ・ハード3」に匹敵する、知能犯の無能化・腕力主義化という落ち。ちなみにキャラックの右腕、ゴーマン(ジョゼフ・マウル)も、敵の店であっけなくつかまったり、尾行されているとも知らずにキャラックの元に戻ったり、序盤の不敵なキャラから一転して無能ぶりをさらす。
ラストシーンで、ウィルはCIAの幹部(コルム・ミーニイ)と会話。えっ、実は彼もまたCIAの捜査官だったというどんでん返しか、と思ったが、そうではなかったようだ。そのほうが、ウィルのタフさの説明になるし、父親がCIAであることを隠していたことに憤慨していたウィルが、実は自分もCIAだったという落ちの方が面白かったように思う。

【5段階評価】2

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